記録することが法律でも定められている介護記録は、介護の現場では無くてはならないものである。
しかし、実情としては、介護士が介護記録の記入を勤務時間内に完了できず、介護記録を記入するために残業して残業代も申請しないサービス残業になってしまう場合が多いことが問題として挙げられる。
その結果、長期的に考えると業務そのものが苦痛になってしまうことが予想される。
残業代を申請しない理由には、施設内の雰囲気で記録にかかった時間は残業申請しない風潮があることと、時間内に終わらせることができないのは自分に責任があると考える介護士が多いためである。

では、介護記録はどうして勤務時間内に完了できないのだろうか。
もちろん、ベテランの介護士で手際よく通常の介護業務をこなし、介護記録も効率よく勤務内に書き終える人もいるだろう。
しかし、新人の場合はそうはいかないものだ。
介護業務で手いっぱいなため、記録にまで頭が回らない場合もあるだろう。
また、ベテランになると担当する介護業務も増えるため、いくら効率的に動いても記録の時間まで取ることはできない場合もある。
その場合は、担当した利用者について簡単なキーワードとなるメモを、5W1Hで記録しておくことが大切だ。
そうすれば、たとえ勤務時間内に記入できなくとも、あとで思い出す場合も短時間で済むようになる。
また、フォーマットを決めておき、流用することでかなりの時間を省けるようになる。
項目が整理されていて、とても見やすいというメリットもある。